冬期講習-補足

ここでは、冬期講習についてのアドバイスを行う。
なお駿台での生活や学習についての基本情報はこちらを参照。

はじめに
  • 通期授業が終わり共通試験まであと1ヵ月の所に来た。本番が近いので時間の使い方がとても大切になる。
    • 受験勉強の一般的な流れは「基礎固め→応用力養成→過去問対策」である。この冬にすることは後期に引き続き、応用力養成&志望校対策&共通試験対策である。
    • ただし、受験校のレベルや配点、苦手科目の有無などによって、勉強時間の配分は「人それぞれ」である。テキストの復習に特化して勉強する人、共通テスト対策特化の人、二次演習特化の人など様々いるだろう。
    • 大切なのは各自が最適な戦略を取ることである。総合点で合否が決まる以上、追求すべきは総合点であり、残りの期間でそれが最大化できるような計画(時間配分)を「各自で」考える必要がある。

今後の戦略
  • 後期と冬期の計画を合わせた長期的方針を考えること。冬期だけの計画では時間の配分など色々と失敗しやすい。
    • 9月の段階で一度、やるべきことを整理しよう。残り数ヶ月で全科目全分野を完璧にするのは不可能である。やるべき課題は絞る必要があり、どの分野を勉強すれば最も総合点が伸ばせそうかを考える必要がある。
    • 各科目共通試験と二次の対策期間を決めよう。後期は後期教材の勉強だけではなく、科目によっては共通試験や二次の対策も行うはずである。それをいつ頃から始めるのか、目安を考えておくと良い。過去問を何年分、何周するのか、そのために必要な日数はどれくらいか。
    • 後期の復習は無理をしてでも冬期開講までに終わらせること。冬はなるべく共通テスト対策と二次対策のみに集中できる状態にした方が良い。それ以外にもやることを多く抱えていると、タスクをうまく回せず、結局全部破綻しかねない。
  • 冬期講習は下手に講座を取ると焦りが生まれるだけなので、戦略的に取っていきたい。
    • 共通試験対策や大学別講座を検討すると良い。また、大学別講座の代わりに特講など、総合演習っぽさの強い分野別講座を検討するのも良い。冬期は基本的に、全体の総括や過去問対策を行うべき時期だと思われる。
    • 分野別講座で弱点を潰すのは手遅れ感がある。もちろん完全には否定しない。最後に不安な分野や未習分野を解決するのは有意義なことである。ただ、この時期まで苦手分野として残ってきたものを冬期のわずかな期間で克服できる可能性は高くないし、過去問に比重を置いたほうが得点の伸びは大きい時期だと思われる。
    • 現役生は控えめに受講したい。多くの人は志望校・共通試験対策が間に合っておらず、むやみやたらに受講すると過去問演習が疎かになってしまう。
    • 浪人生は新しい問題に触れる必要がある。もちろん過去問が最優先であり、過去問をひたすら繰り返すのが原則であるが、問題をある程度覚えてしまっているなら、市販の教材や冬期講習で新しい問題を挟む方が良い。

その他特筆事項
  • 冬期からは自己管理が一層大切になってくる。大学生として社会に出る際に当然求められる能力である。
    • 勉強のスケジュール管理をすること。入試の時期から逆算すると、冬期は過去問演習の時期である。そのほかの勉強も多少あるだろうが、過去問の時間を自分で確保できるか、集中して取り組めるかが問われる。
    • 健康管理をきちんとすること。例えば、自身の健康状態に関わらずマスクを付ける、着脱可能な衣服を着る、栄養・睡眠をしっかりとるなど。冬という時期柄、入試が近いこともあり心身共に健康を崩しやすいので要注意。




冬期講習は『共通テスト対策講座』『分野・レベル別講座』『大学別講座』の3つに分かれている。

共通テスト対策講座
  • 試験本番では自分の実力と形式慣れがモノを言う。しかし、実力不足の状態でひたすら演習を積んでも、得点が高水準で安定することはない。従って、一般的な対策の流れは「実力養成→過去問演習」となっている。
  • 既に実力が十分な科目は、ひたすら演習して形式に慣れていきつつ、解説で漏れを埋めていくのが良い。
    • 共通テストは問題量の割に時間制限が厳しいので、テキパキと解いていくことが求められる。
    • たくさん演習することで、解答作業の中から無駄が省かれ洗練されていく。自分の頭の回転スピードが上がる。
    • どの大問から解くのか、時間配分をどうするか、余白をどう使うのか、どこを優先的に見直すかなど、本番を想定して細かいことも確認しておくと良い。
  • 一方、実力が不安な科目は早いうちから手を打っておく必要がある。
    • 不安な科目は早い内から自習すべし。通期・夏期教材の復習や市販の共通テスト対策の参考書を使うと良い。
    • 少し気になる程度の科目なら、冬直の講座を検討する手がある。但し、過去問演習のための時間確保を忘れずに。
    • 高3生はセンター直前期すれすれまで、未修分野が残る可能性がある。夏期や後期のうちに独習しておかないと、冬期・直前期にまともに勉強できないので要注意。
  • 冬期の共通テスト対策講座は、テスト演習重視の講座と講義重視の講座に分かれる。
    • 前者はLIVE講座の大半が該当。演習重点で必要事項を一通り実践的に確認してもらえる。授業のメインはテスト演習とその解説であり、難度がセンター対応なので、予復習の負担がかなり軽め。
    • 後者は映像講座(『パーフェクトレクチャー』など)やLIVE講座の一部が該当。必要事項を徹底的に講義する。こちらは予習必須なので負担がやや大きめ。
  • 直前期のセンター対策講座には、『CP(センタープレ)』と『FA(ファイナルアタック)』がある。
    • 『CP』は演習重視の講座を1日だけやるようなもので、『FA』は講義重視の講座を2日間(漢文などは1日)やるようなもの。詳しくは直前講習の補足を参照。
    • 冬期と『CP』や『FA』を合わせて取るのも良いだろうが、その分過去問演習に充てられる時間が少なくなるので注意。

分野・レベル別講座
  • 学力の徹底養成を趣旨とする講座。
  • 連日に渡る徹底講義をモノにするには、十分な予復習が必須だが、冬期はその時間の確保が課題。忙しくなるのは必至なので、受講数を必要最小限に絞ると良い。
  • センター対策に集中できるように、冬期講習後半ごろからは控えめに受講すると良い。但し、センターボケの前処方として後半にも少し入れるのは悪くないと思われる。

大学別講座
  • 最難関大志望者にとって冬期講習のメイン。
  • この講座の趣旨は、過去問に直に触れて大学側の要求を分析しつつ対策の方向性を定めていく、適切な素材を用いて要求される内容を習得する、テスト演習で実践性を高める、などである。
  • 良い講師だと、自力では収集しきれない情報や到達しえない分析、対策ポイントを明示しつつそれを押さえた解説、対策に有効だが自力では集めづらい自習問題などが提供される。その一方で普段通りの問題解説だけして終わる講師もいる。
  • 他大学の問題や創作問題、テスト演習などが多い講座が特にオススメ。過去問解説だけの場合より対策の幅が広がる。また、この時期に扱うオリジナル問題はかなり力を入れているので的中することも少なくない。
  • センター対策に集中できるように、冬期講習後半ごろからは控えめに受講すると良い。但し、センターボケの前処方として後半にも少し入れるのは悪くないと思われる。


映像講座については普段同様である。但し、冬期・直前講習では日程を自由に組めるメリットが大きい。また、各講座の受講開始日やブースの混み具合に注意する必要がある。
なお、冬期講習講座の一部が直前講習I期に設置されているが、時間割が少し異なるので注意。

  • 最終更新:2022-08-21 09:07:53

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